初めてのビリヤードも、初めてのダーツも、みんな彼女とした。
彼女というのはジャズピアニストの友人のこと。
彼女との出会いは大学生の時。
もうずい分前になる。
きれいで、ピアノが上手で、共にインターナショナル育ちの妹とは英語で会話をする。
低俗と言われようと、私にはそれがなんだかとてもカッコ良く見えた。
でも実は、ものすごい天然。
話しているとあまりに突拍子もないことを言うので、退屈することがない。
仲良くなればなるほど、彼女のことを好きになる。
彼女にまつわるエピソードはいくつもあるけれど、初めてビリヤードをした時のことは忘れられない。
ヒールの高いロングブーツに編みタイツをはいた長い脚を惜しげもなくミニスカートからのぞかせ、
角度をつけるためにビリヤード台の端にその小さなお尻を乗せ、後ろ手でキューを操ったりするのだ。
私にはそれが最初のビリヤードで球さえ上手く突けなかったのだけれど、むしろやらなくても全然良かった。
それからもうひとつ、ダーツの思い出もある。
彼女が恋人と一緒に住んでいた部屋に遊びに行くと、なぜかダーツが壁にかけてあり、
良くバーにあるようなスタンド式の灰皿があるのだった。
性格が破天荒なら、趣味も飛んでいる。
彼女と恋人は良くダーツゲームをしながらじゃれあっていた。
それをこっそり眺めているのが好きだった。
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